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【縦横どちらも10cmは有ろうかという巨大肉だ。】
デュランはナイフを取り出しザックリと大きめにカットした。
これを食べるのにフォークは必要無いだろう。
『ドスッ!』ナイフを思い切り突き立てると、
中は赤みのある断面が姿を表し、大量の肉汁が飛び出した。
俺はそれをそのまま口の中へ放り込んだ。
‥‥ッ!
美味かった、言葉を失う程に。
何故かこの豪快な食べ方と肉の味は密接に関係している様で、
普段食べる肉の数倍は肉の旨味を感じていた。
このデュランの姿に錯覚をおこしているのか?この肉は極上だと。
そう考えてしまう位この肉は美味かった。
デュランは我を失った乞食の様に肉を貪った――。**