[ここに収容されてから、思ってもいないこともスラスラ吐けるようになった。
監視カメラの死角に移動し、静かに嘆息する。
溜息をついている姿が見咎められれば厄介だ。
こういう時は自分に陽気さがあれば良かったのに、と監獄内で知り合った数人の顔を思い浮かべた。
つくづく自分の気質とは正反対のことを求める監獄だ。
課される労役は出来ればサボりたいし、自分が優秀かどうかなど考えたこともない。
出来るのはただ闇雲に生きることだけ]
こんなとこ永遠になんざいてたまるか。
何が何でも、俺ァあの星に行くって決めてんだ。
[声には出さず、口の中でだけそう独り言ちた]**