《別れ話》
自身の悪い癖を詳らかにあげ
君のためならなおせると高らかにうたう
「それは愛じゃなくて執着だよ」と君は言う
小箱にしまった思い出をそっと取り出して
その輝きでもって引き留めようとする
「それは愛じゃなくて執着だよ」と君は言う
離れて寝る時の1メートルほどの距離が
数千キロにも感じると寂しさを訴える
「それは愛じゃなくて執着だよ」と君は言う
2人の未来を想って買った指輪について触れ
あの時の誓いを守るよと言葉を重ねる
「それは愛じゃなくて執着だよ」と君は言う
「ねえ、私のこと愛してるの?」と君は問う
「わからないよ」と僕は答える