>>82
忘れないため?
忘れたくないの? それとも、忘れちゃダメなものなの?
[簡潔に答えた兄に、再び問いかける。
母は父との思い出を忘れたくないと、日記を綴っていた。
父は一族の罪を忘れてはならないと、記録を残していた。
どちらの書物も影にはまだ難しくて全て読み切れてはいないが、両親が書物を残した意図は理解できた。]
食べものじゃないんだねー!
かわいくないの?
猫ってぼくみたことないの、みてみたいなー!
[言葉を無くした兄へまたしてもあるか定かではない首を傾げたが、未知なる存在への興味に心が躍った。]