[兄弟たち内何人かの姿は、陸の民を思い起こさせた。
かつての侵略者と無関係とわかっていても、近づかれると身体が強張ってしまう。
けれど、お母様の言いつけは絶対。その言葉に従ううち、段々とわかってきた。
彼らはエディを害さない。少なくともこの船に乗っている間は、運命を共にする兄弟だ。]
「ねぇ<<参謀 ベル>>、<<伸びる影 レマーン>>も聞きたい?私の海はとても素敵なのよ。この船から降りられたら、見せてあげてもいいわ」
[食卓で、少女はそうして兄弟たちに声をかけ、イタズラっぽく目を細めた。]**