<<身体測定>>ぼくときみはいつも木にしるしをつけて背を比べたぼくはいつもきみより低かったきみはいつもぼくより大きかったきみはいつもぼくを見下ろせることを喜んでいたぼくときみは違う中学へ進んだきみと会えないまま数年が経ったある日偶然、大人になったきみと会ったきみはきれいになっていたが、とても小さかったもう大きなきみと背を比べることはないんだろうなもう大きなきみはぼくの記憶にしかいないんだろうなこれが大人になるってことなのかなきみとお酒を飲みながら、ふと思った