月狼国

515 喫茶硝子屋プロデュース 透明と編纂


【P】 『硝子屋』店主 シロ

渡したかったけど宛先のなかった短歌(一部) 2/2

纏いつくコーダ振り切って飛びこめば水の中までゆうぐれだった
綻びる背中の縫い目みずからの内にあるもののみを怖れる
首の傷かすかに疼く血の色を知られているというよろこびに/松野志保『Too Young To Die』 

穏やかな年齢とし迎えたし病なくよき友あればほかは……いえない/『長夜集』小高賢

比喩として降るだけ降れよあす朝のひかりは降雪量の比例だ/吉田隼人『忘却のための試論』

逆さまにメニュー開いて差し出せばあす海に降る雨のあかるさ
嘘をきらう君と私はいっしんにスノードームに雪を降らせる
/服部真理子『行け広野へと』

うしろゆび指されることの不合理を語る瞳に宿る狐火/小佐野 彈『メタリック』

ぼくはいま、以下につらなる鮮明な述語なくしてたつ夜の虹/『永遠青天症』荻原裕幸
#硝子の欠片

(115) りちゃそ 2021/10/31(Sun) 22:39:51

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