月狼国

155 【ほぢょ同3】H邸人狼結婚式事件【継承の宴】


【助】 助手 ニルギリ

[青年は屋敷から一歩、外へ踏み出した]

んんーここは何処だっけ? あれ、僕は何してたんだっけ。
なんか凄く痛くて、怖い思いをした気がするなぁ……そうだそうだ、真っ暗な部屋で、真っ赤な眼と真っ白な牙を見たよ、僕。
うぅん……後はわかんないや、まぁいっかぁ。


[物音一つしない森へ向かい、真っ直ぐに進んでいく。月はあの日の燃えるような輝きを失い、さらさらと流れる川に力なく横たわっていた]


あはっ……眩しぃなぁ。大っきいお月様だ。とってもきれい、ぴかぴかぁって。
先生に見せたいなぁ……先生、先生♪


[開ききった瞳は忙しなく動き、無意識に溢れた涙がさらに視界を歪ませた。強く吹き込む風が、彼を前へ前へと押し出した。青年は足元の月に気付かない]


あれっ!? もしかして先生っ? わぁっ、迎えに来てくれたんですねぇ!!

先生っ♪ 今すぐ行きます、

(255) harusame 2018/03/29(Thu) 00:38:38

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