オレの人狼はいつも祈っている気がする
気がするというか祈っている
というのも毎回どうしても出しゃばってしまって誰かは敵にするからだ
今回はいいだろう?
オレは何度も辛酸を舐めたはずだ
オレは生きて帰って弟妹たちを養ってやらねばならない。
やっと孤児院が軌道に乗り始めた所だ、本当は美味しいものをたくさん食べさせてやりたいくらいなのに1人では限界がある。
この村の資産に物資を持ち帰り、そして出会った相棒とともに───いや、スパタに無理強いは出来んが多少の知識は借りたいと思っている───孤児院を豊かにする。
寒さに震えることなく何枚でも毛布を使わせ、飢えることなく食を楽しませる。
だがオレが死んでは全てがだめになる。
物資もさることながら、オレがあいつらを大切に思うのと同様に、あいつらもオレを慕っているんだ。
まだあいつらの心の安寧にオレは欠かせない。