241 ちまみ練習企画村【女学院編】
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宵星の君 文月
「わたくし達の鹿鳴お姉様のそばに、あなたみたいな優柔不断の八方美人な方なんてふさわしくありませんわ！」
［高い声で否定を叫ぶ少女達のリーダー格へ、ゆるりと笑う。憧れのお姉様に近づく悪い虫と棘が出るのは、何もこれが最初ではないけれど］
鹿鳴さんの妹達は、情の深い子が多いわねえ
［告げてざわめく少女達の顔は動揺していて、如何してか舐められてしまうのよねえと、小さくため息。普段そんなに隙が多く見えるのだろうか］
あなた達の大事なお姉様は取らないわ？私は鹿鳴さんとお茶会をしたり、鹿鳴さんの秘密のお友達の話を聞くのが好きなだけだから
「ま、マンドラゴラ次郎さんのことなら私たちだってっ」
あら、ええ。次郎さんもそうだけれど、ウルヴズベインさん7とてもいい子達だって話してくれるの
［何故か怯んだ少女達に首を傾げて笑いかけると、何故か走っていってしまった］
玉なる姫君 玉姫
ー～幕引き。或いは開演～ー
[気付けば。自分達は解放されていた。
何か、主催者側に予期せぬ事でもあったのか。或いは、何処かしらから手でも回されたのか。
結果としては、げぇむの中では、誰も欠けずにすんだようだ。
或いは、別の形で命を落とした者はいたかもしれない]
ふぅむ。終わってみると勿体無かったですねぇ。もぉっと。楽しめば良かったわ。とっても。甘美な時間でしたのに
[学院にて宛がわれている個室の中。退屈げに。憂いながらぼやく。その片手間で、ペットの髪を撫でる。手慰み、と言う意味で、このペットの毛並みは気に入っていた]
いっそのこと、自分で何か起こしてしまおうかしら。もうすぐ上級生も卒業ですし、皆様別れの手向け華が欲しいですものねぇ
玉なる姫君 玉姫
[散々バラ楽しんだ学院での暮らしも、まもなく終る。
幾人かは、かの方の足取りを掴もうとやっきになっているだろ
日常へ戻ろうと、変わらぬ暮らしを心掛けている娘もいる。無論、歪みは残ってこそいるが。
やや退屈ながらも微笑ましかった、以前と似た日々だ。
ーーー胸が疼く。あの短くも愉快極まりなかった非日常。
ついと思いだし。その昂りで思わず、ペットを撫でる手に力が入る。ペットが、痛みとも喜びとも思える鳴き声をあげる]
[いつのまにだろう。個室の扉の隙間から、１つの置き手紙。ペットに運ばせ、何やらかと広げる
玉なる姫君 玉姫
[......歓喜の声を抑えるのに、苦労した。
胎が思わず熱くなる。ペットの背中で、足をジタバタ。]
ーーー素晴らしき哉
あぁ！！なんて、ふふ。ふふふふ。
素敵
華やかなる卒業式を、御膳立てして差し上げましょうや
[そこにおりよるわ魔性の女。大母もかくやと、混沌を飲み込まんとする娘なれ。決して中身を覗きなさるな。蕩け落とされ崩れ落ちれば。
愛しい愛しい少女達。涙で濡らすも血色で塗るも、さぞかし綺麗な華となろう。今は待ち足る花咲く季節]
END-?／惡の華は晩春を待ちて
【見】 転入生 アヤナシ
私には、二つ名なんて………
柄じゃない、し
[ そう小声で呟くが、声に出してる時点でねだっているのと同じだ。
こんなにあざとい人間だったっけ……？
ううん、文月先輩の、包み込むような優しさが、そうさせるのか……
玉姫先輩とは、違った魅力。
私は、もっとたくさんの先輩たちから多くのことを学ばなければいけない気がする……… ]
【枇】執事見習い 枇杷
―～喜びと悲しみと～―
[なんとか人間側が勝利した。部屋のみんなが安堵の胸をなでおろす。でも、黒幕が約束を守って本当にみんなを解放してくれるのか...
その重い空気は、しばらくして秘密の扉から囚われていたみんなが歓声と共に出てきたことにより吹き飛んだ。
また会えた嬉しさとこの不条理なゲームから解放された安心から歓声が飛び交う中、突然悲鳴が聞こえた。
── 文月さんがいない！！ ──
いやな予感がして枇杷はあわてて秘密の扉の中に入っていく。その奥の小部屋で見つけたのは、紅に染まる文月の姿だった。]
【枇】執事見習い 枇杷
だめだ！入ってきてはいけない！
少女たちに動揺を与えないよう皆を制してから、ゆっくりと文月に近寄り、冷たくなってきた身体とそっと抱き起した。
どうして逝ってしまったんだ。あの時、無理にでも自分が代わっていればよかった。何もできなかった。自身の無力さを思い知らされた。
深い自責の念に囚われたのには、知らず知らずの間に自分の娘の姿を文月に重ねてしまっていたせいもあるのかもしれない。
でも、悲しんでばかりはいられない。執事としてやらなければならないことは山ほどあった。忙しければ忙しいほど忘れられる。私は死に物狂いで働いた。
***
そしていつしか年を越え、春になった。私はまだこの女学院で執事をしている。見習いではなくなった。
【枇】執事見習い 枇杷
[あの事件が明るみに出たときはてんやわんやの大騒ぎだった。ゴシップ誌はあることないこと書きたて、取材という名のハゲタカが学院を毎日のように襲ってきた。
だが、3ヶ月も経つと人々の噂になることもなくなり、いつもの静かで平和な学園生活が戻ってきた。]
それまで私は、ずっと妻と娘の敵を討つことばかり考えて生きてきた。それしか考えられなかった。でも、あの事件がきっかけで少し考えが変わった気がする。あの子が、文月が、そんな人生を終わりにして欲しいと願ってくれたような気がして。
こうしてこの子たちに食事を作ったり世話をしていくだけの毎日も悪くはないのかもしれない。そう思うと、心の重荷が少しだけ軽くなった気がした。
[今日は卒業式。たくさんの思い出と一緒に3年生達は学び舎から巣立っていく。砧が優しく持つ写真の文月は少し笑っていた。]
End.12-a/旅立ち
【見】 転入生 アヤナシ
>>-721
……………はい。
…………たぶん、玉姫先輩は、私に二つ名をお与えには、ならないと思うから。
[ きっと玉姫先輩は。
名をつけて自分以外の誰かに色をつけるようなことをしないように思うのだ。
だがその考えは文月先輩の前では言葉としては紡がれず、ただ漠然とした想像として私の頭に留まっていた。 ]
今は、先輩からいただいた名を名乗りたいです。
今はどこに向かって何をしていいかわからないけど、いただいた星の名が、道しるべになるかもしれないから………
[ 人から得た名にすがるのは愚かだろうか？
いや、名は縛るものではなく導くもの。やがては真の名を得て羽ばたく日もくるのだろうか。
せめて、その間は。その間だけでも……… ]
EndXX 星はしるべとなりて
【枇】執事見習い 枇杷
[…は窓を開けた。外はまだ暗い。朝の冷たい空気が頬をさしたが、眠気覚ましには丁度いい。]
おはよう。
写真立ての中の笑顔に挨拶をして花を手向け、身支度を整え始める。
今日は特別な日だ。今日であの子達はここを巣立っていく。彼女達のお世話をするのも今日でおしまいと思うと、淋しいものがあるな。最後の食事は腕によりをかけて作らせてもらうよ。
最後に綿の手袋をきゅっと手にはめる。よし、準備はできた。
それじゃあ、行ってくるよ、すず、幸恵、そして文月様。
[…は新しい一日への扉を開いた。]
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