—— 高校二年生:ある日の夜 ——[一人、天体観測をするのはもう何度目だったか。天文部に入ってみて実際に部での観測もあるが、この時間は完全に自分の為。また今日も、空を見ながら答えの出ない自問自答を繰り返す。でも、その日はいつもと少し違った。ボンヤリ空を眺めていたら、ガシャンと、望遠鏡の倒れる音。その音に意識を地上に戻せば、そこに見覚えの無いはずの誰か>>+53。