【墓】 時計屋 ナタリア

──現在──

　　…綺麗でしょう？

[白月と星降る街の絵。
引き取りに来た人に私は微笑む。

私は今、父の後を継ぎ、時計職人として過ごす傍ら、趣味で絵を描いている。
この私の絵は、「星患い」を発症した人達を多く収容しているという施設に寄付している。
3年の中の10年から目覚めて、更に15年。

私は25歳になっていた。]
　　　　
　　　　最近また、発症者が増えているとか？

[丁寧に包まれて行くキャンバスを横目に、店で世間話。
その病にも流行があるのか、発症者が増える時期があるという。]