[ザァアア…と、ひと際強く吹いた風に煽られた楠の葉がざわめく。蘇る断片的な記憶。いや、夢?見ず知らずの他人なのに、なんで。なんで。けれど考えるより先に身体が動いていた。]おい!お前、なんだどっか悪ィのかよ!?[駆け寄って、しゃがむ青年の前に覆いかぶさるように問えば、他人から見たら恐喝しているように見えたかもしれない。*]