[>>+114 なんだか彼女に様子を伺われているらしい。
そんなに怖い顔をしているつもりはないんだがなあと思いつつ後ろ頭をかきながら明後日の方向を見て、それから彼女へと視線を戻せば視線が合う。]
ん?
[>>+115 迷っていたような瞳が決意を固めた色になり、おずおずと話をしようとする彼女が積み出す言葉を聞いて]
頭がおかしい……?
[昨晩に、杏が自身の頭の中を心配していたことが思い出される。
それは横に置いといて、彼女の話は不思議なものだった。
月を見て幻を見るとか、不思議な夢のこととか。どうやら陸太に似ている人物も出てくるらしい。
なんだかデジャヴュを覚えるのは、陸太の見る夢とたまたま似ているからなのか、それとも…………
それにしても杏と違って、冷静に話をしようとする子だな —陸太の思考はちょっと逸れた—
なんというか、そういう子は、うん、タイプだ、はっきりいってタイプだ。僕はとても良いと思います。
思わず身を乗り出してさらに話を聞こうとするが、せっかく口を開きかけた彼女は口を閉じて顔を赤くしてしまった。
その急な反応に疑問符を浮かべて——]