《したたらず》舌ったらずな僕だからしたたる血をうまく舐めとれないそっとくちびる合わせてみても道化のようだと嗤われるだけだね「灯台の上からみえる景色はどうだい?」君の姿は見えないけど僕の姿はみえるかな君の声は聞こえないけど僕の声はとどくかな目玉がないくせに――白黒したり飛び出したりするよ耳がないくせに――痛がったり疑ったりするよ気にしているのは そんなこと舌ったらずな僕からしたたりだしたあたたかなみず舐めず拭わずそっと すくって