《ポエム戦記》
第二次ポエム戦争は
古代地中海文芸シーンにおいて
最強を誇ったギリシャへの挑戦権獲得を狙う
文芸大国ローマとカルタゴの間で争われた
初戦はカルタゴ代表ハンニバルが
傑作「あなたと越えたいアルプス越え」で
聴衆の支持を掴みローマを圧倒した
しかしローマ代表ファビウスが
「グズの本懐」でジワジワと巻き返し
膠着状態が続く間にローマは切り札として
当時殆ど無名だった若き詩人スキピオを投入
スキピオとハンニバルが対決した最終戦において
ハンニバルのポエムをスキピオは全て
即興でパロディして返す驚異の言語的反射神経で
ザマ国立野外音楽劇場に集まった7万の聴衆を圧倒
タイムラインは「#好きぴお」で埋め尽くされ
ローマがカルタゴに勝利した
ギリシャとのタイトルマッチをも制したローマは
以降の永くポエムシーンの中心であり続けた