《右と左》
右の君調子はどうだい
左の君まあなんとかといったところ
今日は1時から脳内会議があるから昼食は軽めがいいな
知ってるか奥歯の腫れがやばいらしい
今日には歯医者に電話するんじゃねどっちが
大きな工事は坊主が屏風に上手に予定を記入
じゅげむじゅげむ牛蒡の擦り切れのお通しはほぼマヨネーズの味だった
祇園商社の金本の声は二日酔いに無情に響く
客と牡蠣食う歯磨きもせず詰まった貝柱にため息の呼吸
今日は右で明日は左 右が阿形で左が吽形
知ってるか残業が80時間超えたらしい
歯医者に行ってる時間はないだろ寝たい
自称手伝いがやってきた
「右と左が埋まってるから上を貰うよ」
「何様だ」「上様だ」