《銭屋一夜》
何と引き換えなら君は何でも言う事をきく?
パンケーキ
何故?とはあえて問わず可愛いねと言うと
君は不満そうな顔で仕方なく
ある男が「究極のパンケーキ」を求めて
あてどなく世界を旅していました…
と語り始める
君の物語に僕はただ頷くから
二人の夜に交わされる言葉は少ない
物語はパンケーキの章が終わり
新展開「究極のシフォンケーキ」にさしかかる
そこでふいと話を止めた君が
こうしている間にもガラスの城の外では
一晩ごとに墓石が増えてゆくのでした
と口上とも本気ともつかぬことを呟く
野暮を承知で突っ込むが
ここはサウナだよ
一晩どころかまだ15分も経ってない