― →麦畑 ―[シェンメイと二人駆け出して、薬屋からさほど遠くない麦畑へとたどり着けばツゥ――……頬を一つの雫が流れるのに気付く。無自覚なそれを、シェンメイに気付かれまいと袖口で拭う。]ついたわね。黄金の穂というのなら…少し、頂いちゃいましょうか。[麦畑を見渡して、そこに主の姿がないと見えればシェンメイに、まるで悪巧みのようにヒソヒソと耳打ちする。]