[あれよあれよという間に話が進み。
ハウルが名シーンと言われる場面の台詞を囁き、そのまま飛ぶというアレンジシーンが加えられることになった]
『二人分ね。相手誰がいいですかね』
『檜山さんの腕力だと、相手支えきれないので、相手が檜山さんを支える感じになりますか』
『じゃあ男のほうが良いのか。ちょうどいいや、ロバート!』
[口をはさむ隙など一切なく、近くで指示を出していたロバート君が呼ばれ、気が付いたら結構な高さの足場で、二人まとめて安全ベルトで括られていた。何が起きているのか理解が追いつかない。
私がそうなのだからロバートくんはそれ以上だろう…
と、思ったところで綺麗な青い瞳と目線があった。
そこに光るのは、冷静な視線か、困り切ったまなざしか]
『体を放すと重心がぶれるから、しっかり抱きかかえておけよ』
『本番は安全帯しっかり確認な』
[あっという間に準備が終わった]