―前日:宿屋― 怪我人が一番の事件、か。 平和なら、それが何よりだ。[都とは違う和やかな話>>19に、自然と表情が綻ぶ。やはり、考え過ぎだろうか。平穏を求めて、この街へと来たのだ。ここでまで、気を張り詰めていたくはない――…そんなことを考えながら。] あぁ、チェスとダンテには、もう会ったよ。 二人とも、相変わらずだった。 もっとも、僕も――…なのかな。[三人で居た時の雰囲気を思い出し、笑みを浮かべながら。少し温くなった珈琲を、一気に流し込んだ。]