─ 研究室 ─
[アンの様子がおかしい為に、すぐに発病だと診断したものの。症状があれから進展しない様子にほんの僅か、安堵していた。
もしかして気のせいだったのではないか――
あの時は過敏になっていたから、発病したと勘違いしたのではないか――
そう思いたい一方で、どこか。
それは「そう思いたいだけ」だと感じている。
彼女の看病はメアリー達に任せて>>16
とにかく、研究を、開発を、結果を――…。
そうでなければ、合わせられる顔がない。
コールドスリープよりも深く、あのケースの中で眠る三人にも。
アンにも。
他の皆にも。
ここ最近、ろくに人と会話を交わしていない気がする。
とにかく早く薬を、治療法を、――…希望を*]