(どうして、ニケは人の気持ちをないがしろにしたがったんだ?)
[>>2:326 彼の言うことがよく分からなくて、さきほどは理解しようとする努力すらできなかったが、マリーベルとの会話を聞く中で違和感と疑問が次第にふくらんでいく。
自分よりも誰かが死ぬ方がいやだなんて、周囲を思うことを口にする。
しかし周囲の気持ちを無視し、信じずにいようとする。
死など何でもないようにふるまいながら、彼の選ぶ言葉は全てが死の予感に満ちている。
——まるでいたずらに見せつけて、周囲をわざと悲しませているかのように。]
(理解できない……。)
[>>2:327>>2:331 そう思いながらも、指名されれば動こうとするが、アンネは針を手放さない。
ならばヘクターはニケの願いを受け入れず、アンネに任せることにした。]
(受け入れる強さを、失うなよ、ニケ。)