[わたし、しあわせよ。呟いて。口を閉ざした。もう何も語ることはないだろう。心臓代わりの古い星が。呑んでいく。身体の内から。醜い臼歯を覗かせて。染み出す黒は、瞳を紅く。辺りを黒く染めていく。辛うじて、人の形をした何か。「最期」は。思い出と、幸福な砂時計を抱いて。目を閉じた。口許には、緩く笑みを。**]