《零れて、祈るもの》ルナールの描いた少年であれば言い訳もたつけれど僕にはとりたてた悲劇はなくことさらに死ぬ理由もなくてマンホールの蓋みたいな人生だ逆さまにDownしながら伸びていくやわらかい影の輪郭は遠くなるほどあいまいになってBang、零れるもう動けないよくたびれて、もたれて、しんどくって、たおれて、かろうじて動いている心音がとまればやがて僕を満たしていく行き場を失ってたどり着いた水が、せめて雨上がりひかりに溢れていますように