月狼国

299 [誰歓]詩人狼村11th[ガチ]


従順 ムクタ

《零れて、祈るもの》

ルナールの描いた少年であれば言い訳もたつけれど
僕にはとりたてた悲劇はなく
ことさらに死ぬ理由もなくて
マンホールの蓋みたいな人生だ

逆さまにDownしながら伸びていく
やわらかい影の輪郭は
遠くなるほどあいまいになって
Bang、零れる


もう動けないよ

くたびれて、もたれて、しんどくって、たおれて、
かろうじて動いている心音がとまれば
やがて僕を満たしていく
行き場を失ってたどり着いた水が、せめて
雨上がりひかりに溢れていますように

(67) 2021/03/05(Fri) 00:55:28

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