[そうして、寄りたいところがあるというシェン坊の後をついていけば、それは友人の店。今では、ダンテ坊が立派に受け継いでいるが。
その看板の意味。彼が誰を好いていたなど、とうの昔に知っている。まさか、店の名前にまでその想いを込めるとは思わなかったが。
まったく、あのマドンナといい、性格はこうも正反対だというのに、女の趣味は同じなのだから、困ったものだ。二人が中に入る前に、結構な時間がたったことに気づけば]
ふむ。わしは先に戻るとしよう。
時間があるなら、還り灯を見に寄ればいいさ。
[そう言って、先に退散させてもらおう。
若いものの中に老人が入るものでもなかろう。]