ね シュテン もう、ひとつ わがまま を[いい?と尋ねる。何処に彼女の顔があるのかも分からないから見当違いの方へ向かって話しかけていたかもしれない。それでも構わなかった。声が、届けば。] ドロシー を、 おねがい[赤い飛沫で汚さないようにと気を付けていた人形を彼女の方へと差し出して、みたけれど受け取ってくれたか、どうか。 闇の中では、わからなかった。*]