だった、ら。先に、僕が謝る番ですね。[室内でも被り続けている、麦藁帽子を外した。"夕焼け"が、煉瓦色を、彼の緋色を。さらに赤く、染めて。]ごめんなさい。ぼくは。やっぱり君が思う強さなんか、ないんですよ。[昏いた顔は、獣特有の化けの皮が剥がれてしまっただけだと。撫ぜる手を振り払う気なんか、最初から持ち合わせていないのだと。>>63謝罪をしないというのに、謝する表情を浮かべる彼に。それこそ、何を言ってるんですか、って。肩をすくめて。]