[去って行く背中は、今まで見たどんな後姿よりも小さく思えて。
置き去りにされたままのスープのカップを手に取ると、ハールーンとオルテンシアがいる方へ足を向けた。
廊下に二人の姿を見つけても>>91>>102>>103、その雰囲気を邪魔するのが憚られて、思わず少し離れたところで立ち止まる。]
……。
[けれど、時間も病魔も待ってはくれないから。
頃合いを見計らい、2人のところへそっと近寄って]
……忘れ物。
それと、医務室……いこう?
…………いい?
[カップは一応オルテンシアへ渡し、ハールーンを見ながらの問いかけは二人へと。
処置を任せられたのだから、本当はやらなきゃいけない。分かっているんだ。
それでも、どこかで間に合わないって考える自分が。
もし二人で過ごすことを望むなら、そうしてあげたいって――思ってしまうんだ。]