[頼み事、としてダンテの口から出た言葉には、すぐに頷いて。]
―…ええ。思わず慌てて出てきてしまったけれど…。
この後すぐに家に戻って支度をするわ。
ありがとう、ダンテ。少し落ち着いたみたい。
こんな時こそ、慌ててはいけないとわかっていたのだけれど、実際となるとやっぱり違うわね。
[良い事が起こりそうにないというのは、窓の外の様子を知れば火を見るよりも明らかで。
慌てて何の支度もしなかった自分を恥じた。]
こういう事を知っていそうなのは…ヘクターに、ロザベラかしら。
薬の準備ができたら、せめてどちらかに話が聞ければいいのだけど…。
[窓の外を見つめたまま。
とにかく一刻も早くこの状況について知りたいと、二人を見つめた。*]