― 彗星工房 ―
腹が減っては気が滅入る。気が滅入れば心がくすむ。
病はそうして取り付いて来るのさ、
君が不安がっていたら、伝染してしまうよ。
[マイペースなのは元々の性分だが、
言葉の端には彼女へ対する労いを込めた。>>106>>107
近年稀に見る異常事態だとしても、
気落ちした女性を放って置くのは、主義に反する。]
街からアーサーも戻ってきたんだ。
まだ取り返しのつかないことが起こったわけじゃない。
だから、慌てて転んだりしてはいけないよ?
[金髪の親友に片目を瞑り、同意を求める。
長らく離れていた彼は街に戻ったばかりだが、
図太い神経を持つ男は、彼の協力を端から宛てにしていた。
多大な友情と言う名の信頼の下。]