[死の恐怖を、何かする事で、紛らわしたかったのかもしれない。
しかし体は正直で、涙が出てくる。本当はしぬのが怖い。でも。
袖で、涙を拭う。そんな事より、治療薬を何とかしたい。完成させて、皆さんを助けたい。
薬はメアリーさんが持っていてくれた。防護服が置いてある机へと。]
……よかった…。拾ってて下さったん……ですね。
[お礼を告げて、また起き上がろうと。さっき安静にと言われたばかりだが。]
セラちゃんに、……渡さないと……。でも、体が……動きません……
[自分は、何て無力なんだ。どんなに薬の知識や、調合の知識はあっても、最後まで完走出来なきゃ意味がない。また、涙が滲む。]
…………すみません。どなたか、……この薬を、セラちゃんに……。
[自分がダメなら、誰かに託したほうが断然早い。
まさか、セラちゃんがヘクターさんの所で、お休みしているとは知らず*]