>>124マチューテ様
では瑠璃めの渾身の小話を1つ...。
ある男、名を山下正左衛門と申しまして、無類の猫好きで御座います。
正左衛門の猫好きでございますが、隣の隣のそのまた隣町まで「猫好きといえば」と耳にすれば「あぁ、それなら」と誰もが正左衛門のことを答えられるほどでございます。
そんな正左衛門、とある日、いつものようにぶらぶらと歩いておりますと暗がりに1匹の猫を見つける。
あいにくと姿までははっきりと見えませんでございましたが。
そうなれば猫好き正左衛門、「やや、これは一戯れせねば気が収まらぬ」とその暗がいおります猫へ一目散に向かいました。
しかし、猫も突然追いかけられるとなりますれば逃げ出すのが自然でございます。
「これ、どこへ行くかね」と正左衛門、猫を追いかける追いかける。