[――大きな姿見に映った、赤い頭巾の少女の姿。まるで犯行予告のようなそれが、不吉を誘う。気怠い身体に鞭打って、月を見ようと目を細めた。どうやらまだ「早朝」の内だ。休む時間は充分ある。だから、街の皆が、昼食を取る頃が過ぎたら。] ……置手紙して、ちょっとだけ。[街へ行こう。ただ、今はひどく眠い。少しだけ。そう呟いて、ばたりと布団に倒れ込んだ。**]