[オルテンシアやメアリーはどうしていただろうか。
どちらかが薬を持って行くと手を上げればそれを見送るし、そうでなければ共にアンネの命をつなぎとめようと。
メアリーがいれば、時折指示を仰いだりもしただろう。
アンネの看病をしていたのは彼女だし、メアリーの方がアンネの身体をよく知っているはずだから。
人工呼吸器を取り付けても、それでもモニターの数値は一向に良くならない。
数値を伝えるテレパシーが、もしかしたらここにいないハールーン達にも漏れていたかもしれなかった。
>>136アンネが夢見るように呟いた言葉を、不意に頭の中で反芻しては。]
……飲めるよ。
セラが起きてきて、アンネが元気になったら、そうしよう?
[嘘。ほんとは出来ないって知ってる。
だって、いない。メリッサもニケもセトも、いないから。]