《喘鳴》擦り立てたウール地に散った火花が晴天に融けて流れない 四回周って打ち鳴らしたつもりの中指の行方のみ知れない 真四角に切り分けた星の余らせた部分だけ君に見えてない 気の触れた目合い未練がましい淫猥ノクターンの汚穢弄われた後の幸い得意げに只味わい熱狂する夏と夜のあわい無音の喘鳴