自警団――…、
彼らは確かに頼れるだろうが……、
いいかい、アーサー。成るべくお人よしそうで、
馬鹿が付くほど真面目そうな相手に絞るんだよ。
[友が口にした心当たりには、つい余計な言葉を足す。>>192
狂騒も、混乱も真実、恐れるところではあるが、
尤も己が気を配るのは人々の心に容易く巣食う疑心暗鬼だ。
自治を守る自警団に不信がられてはならない。
彼の人を見る目は信頼している。
だからこそ、励ますように肩を二度叩いた。
そして、順番に見送る男女の後姿。
己も手にしたランタンに灯を入れ、いざ。*]