―― 薬屋 ――[今日はずっと走りっぱなし。でも弱音なんか吐いていられない。だって、この街のみんなが、故郷の人たちみたいに、闇に吞まれ始めるのも時間の問題だろうから。なにも知らない無知な少女は、ただただ目的を達成するため走り続ける。果たして。目的地の薬屋に来たものの、主人は居ただろうか。トントントン。ノックをして、じっと待つ。*]