[アンネの嘆きを聴きながら>>281>>282、毛布の上からその身体をぽんぽんと優しく打ったあと衝立を引っ張ってきて、彼女を簡易的にひとりにする。もちろん、声はこちらに聞こえている。万が一また過呼吸になってもすぐに対処できる。だからしばらくは思う存分、泣いたほうがいいだろう。――毛布に自分の温もりを残すように、もう一度触れて。少しの間、衝立の向こうに隠れんぼ。ああ、あの子とも、隠れんぼをしたなぁ。あの家が、あの星が、あの緑が――もう、無いのか。**]