[ボンヤリとした頭で、”ちゃん”付けしている事には気が付かす。やっと、音になる声でお礼を告げられた。かなり掠れてはいたが。姿が見えなくなっても、そこに居るのが、側に居てくれる事が分かるから。安心して、目を閉じた。しかし、閉じれば、闇の中に見えるのは故郷の事ばかり。セラちゃんと遊んだ場所や、両親との思い出の場所は、もう無いのだ。折角落ち着いてきた気持ちも、また昂り枕を濡らした**]