[そう思うと、今まで感じたことの無いような恐怖心に襲われた。
手錠から強引に手首を引き抜いて水槽の上にたどり着く。
水から上がった次の瞬間、水槽の中身が投入された。]
はぁ、はぁ……
ボクの魔法、見てくれたかな?
[死ぬかと思った、なんて顔に出さないようにして水槽の下にいる人たちにウインクする。
下に降りる前、水槽を確認してあることに気づいた。魚が本物じゃない。]
あれ、おもちゃじゃないか。本物は食べちゃったの?
[脱力感と共に、気疲れと疲労が押し寄せてくる。先ほど切り傷を負った手首の痛みも。
このあとはゆっくり休もう……一人で。]**