― 街中 ―
[シェンメイの姿が見えなくなるのを見届けてから、
彼女の向かわなかった方角へ。
普段は作物を運ぶ知り合いの街をうろつく。]
やあ。
この辺りで何か、変な星の光を見なかった?
[メリッサは信用出来る人を、と言っていた。
対してこの男、訪れる店の店主手当たり次第に尋ねる。
兎の『信じているもの』は、自分の触れているもの全て。
悪い人、なんているわけがないと心の底から思っている。
ただ、青果店、花屋、肉屋(驚かれた)。
声を揃えて首を振る。しかも、みんな仕事中。
畑に寄る暇は作れないだろうと言うも、謝ってくれていた。]