月狼国

76 【完全RP】輪廻の果てに


植物学者 オルテンシア

[ きっと大丈夫と頷いて、向けた視線の先は窓の外。
一面に広がる黒は、よく耕された豊かな土壌か。
輝くネモフィラはここらは見えず。
それがまた、故郷での自分を思い起こさせて。

大母星より遠く離れた故郷、その主な産業は農業であり。
作物の多くを大母星に輸出することで、殆どの住人は収入を得ていた。
年を通して温暖な気候であったこと、はたまた土壌の関係か。
故郷でしか育たない薬草なども存在した。

けれどもやはり辺境でのこと。
多くの若者は都市化の進んだ星へと移住したり、戦いに出て。残る住人は老人ばかり。
そんな中に、キチェスが産まれ。

どのような話し合いが行われたのかはわからない。
恐らく、多くの金銭も動いただろう。
母星でのみ採れる作物の存在も、大きかったのかもしれない。

表向きは、住人の嘆願に国が動いた形。
けれども、裏を返せば―――利害の一致。]

(334) 2015/09/06(Sun) 07:39:26

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