[ああ――そうか。彼にはさっき、情けない自分の姿を見せてしまった。崩れそうな姿を知っているからこうして声をかけてくれたのか。優しい言葉に耳を傾けたらもう二度と一人では立てなくなりそうでだけど彼の言葉は確かに力を与えてくれる。大丈夫。おかげで私は、『私』であり続けられる。]