[その時、近寄る声があって。>>396
振り返りながら、その姿をとらえる。]
…?ひ、さしぶり?
…えーと、ごめんなさい。僕ちょっと覚えが…
[久しぶり、と言われても、アーサーのように。
誰との、どんな記憶のビジョンにも当てはまらず。
――それでも、どこからか漂う薔薇の甘い芳香が。
星に満ちた夜空の麦畑と、何故だか同じ気が、して。
ただ、やはり思いつくような人物が頭におらず。
眉を潜めながら、正直に謝って、告げようとするも。]
え、ちょっとダンテ君、誰ですかあの子。
知り合い?いつのまにきみ、あんなレディを…