>>337
《燃え盛る炎》
繰り返される呪いの中で
時に鹿となり 時に白鳥となり 時に鴉となった
錆びない歯車 覆らないお約束 押し付けられた役割
いつだって哀れな木偶の坊
ほんとうのしあわせを見つけられないまま
右足は黒い羽根を踏み潰す
それを見つけたのは結局のところ
左足は黒い影を踏み締める
怖かった光源は鉄の口を開けたまま
黄の音が耳まで鳴り届き
緋の匂いが鼻をつく頃
橙の熱が肌を容赦なく撫でる
ああ、何故
暖かいグラデーションがこんなにも僕の顔を照らすのに
お前の瞳はそんなにも青く澄んでいるんだ