《冬の追悼》アパルトメントの一室で、私はこれを書いている。飲み慣れていない珈琲に、大人になった気で書いている。次の年賀は祝えないので、代わりのつもりで書いている。「ねえ、やっぱり寂しいよ」慣れない部屋で、他人になって。貴方がいなくなってから、初めて声上げ泣きました。そうまるで、親を亡くした幼子(こども)のように。