《花鬻ぐ》今年も空洞に熨斗かかるホントはね、この温たい風も鼻腔をくすぐる幽かな甘さも本物かどうかわかんないんだ感じてるものは確かにあるの?喉に張り付く苦さだけが確かな今日君が遺した一抹の美しさは、僕を幸せにしない少し背伸びをして伸ばされるヒンヤリと皮膚を割くその爪であぁ、はやく奥を引っ掻いて伸し掛かるの千切れた未来の春吹雪に、泣きたい