月狼国

299 [誰歓]詩人狼村11th[ガチ]


慰問 アキヒト

《落葉》  >>1282

木の葉が一枚落ちてきて、
黄色いそれが、肩に乗る。

「こんにちは、どちらまで?」
「わたしはここが気に入ったのです」

コートの上で、鮮やかな黄色がそう歌う。
そこでは風が強いだろうに。

「君のそばにいていいですか?」

私は葉を撫で、答えず黙って微笑んだ。

風にも靡かず、家に着くまでいられるならば。
その時は、帰って貴方を栞にしよう。

(1288) 2021/03/04(Thu) 12:59:20

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