《落葉》 >>1282木の葉が一枚落ちてきて、黄色いそれが、肩に乗る。「こんにちは、どちらまで?」「わたしはここが気に入ったのです」コートの上で、鮮やかな黄色がそう歌う。そこでは風が強いだろうに。「君のそばにいていいですか?」私は葉を撫で、答えず黙って微笑んだ。風にも靡かず、家に着くまでいられるならば。その時は、帰って貴方を栞にしよう。