《落日》夕焼け小焼けで日が暮れて、夕陽が掌に墜ちてくる。私はそれをそうっと包み、噛まずにごくんと吞み下す。朝になったら元気になって、勝手に出ていく夕陽のことを。お腹の中で温めて、慰めるのが私の仕事。朝まで私の中にいて、私を置いてく貴方のことを。